堀ノ内クリニック

コラム

アルコールの適量ってどのくらい?飲みすぎるとどんなリスクがあるの?2017年1月

 年末年始にアルコールを摂取する機会が増えた方も多いことと思います。持病などで医師から飲酒を制限するように言われている方はもちろんですが、持病がない方であってもアルコールはほどほどにして節度ある飲酒量にすることが必要です。では、アルコールの一般的な適量とはどのくらいでしょうか?

 厚生労働省は、健康な方の節度ある適度な飲酒量を純アルコール量として1日平均20g以下に定めています。純アルコール20gは以下の量に該当します。

  • 日本酒(15%)・・・1合(180ml)
  • ウイスキー(40%)・・・ダブル1杯
  • ビール(5%)・・・中瓶1本(500ml)
  • 缶チューハイ(7%)・・・1缶(350ml)
  • 焼酎・泡盛(25%)・・・コップ1/2杯(100ml)
  • ワイン(12%)・・・ワイングラス2杯(200ml)

ただし、女性は代謝の関係からアルコールの害が出やすいため、この約半量(10g)にします。また、飲酒後、顔が赤くなる人や65歳以上の高齢者もこれより少なくします。また、アルコール依存症者や持病などで医師から飲酒を禁止されている方、入浴前や運動前、妊娠・授乳中の方は、飲酒してはいけません。

男性で1日平均40g以上、女性で20g以上の飲酒は生活習慣病のリスクを高めると言われています。また、普段は飲酒しなくても飲み会などの機会に大量に飲酒する場合も注意が必要です。1日60g以上の飲酒を多量飲酒といい、急性アルコール中毒の原因になります。

では、アルコールが原因となる病気にはどのようなものがあるのでしょうか。頻度の多い疾患としては以下のようなものが考えられます。

  • アルコール依存症
    飲酒したいという強い欲望や脅迫感があり、明らかに有害な結果が起きているにもかかわらず飲酒が止められない状態です。精神科の専門的な治療が必要です。
  • 痛風・高尿酸血症
    飲酒に伴い尿酸値が上昇し、痛風関節炎(痛風発作)、腎障害、尿路結石などをきたします。
  • 肝炎・肝硬変などの肝疾患
    長期にわたる飲酒の結果、肝障害をきたします。脂肪肝や肝線維症、肝炎、肝硬変、肝がんなどの原因になります。
  • 急性膵炎・慢性膵炎
    飲酒に伴い膵臓が炎症を起こした状態です。入院治療が必要です。重症化した場合、命にかかわることもあります。
  • 高血圧症、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病
  • 認知症

 これ以外にもアルコールはさまざまながんや臓器の炎症を引き起こす原因になります。アルコールは適量を守って上手に付き合っていきましょう。

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