コラム

胃の調子が悪い…どんな病気の可能性があるの?2017年5月

 食事の後、胃もたれがする。食欲がない。胃の重い感じや痛みが続いている…。暑くなり始めのこの時期は、とくに胃の症状が悪化することが多くなります。胃の症状が長引いている場合、どんな病気の可能性があるのでしょうか?
 胃の調子が悪く医療機関を受診される方の場合、以下の疾患の可能性が考えられます。

急性胃炎

何らかの原因によって胃粘膜が急激に炎症を起こした状態です。原因としては痛み止めなどの薬やアルコール、ヘリコバクター・ピロリ菌などの感染症、精神的・肉体的ストレスなどがあげられます。痛み止めの服用やアルコール多飲を中止する、ストレスを軽減するなど原因を除去し、胃薬による治療を行うことで改善します。

慢性胃炎

胃粘膜の炎症が慢性的に起こっている状態です。原因のほとんどがヘリコバクター・ピロリ菌の感染によるものです。治療にはピロリ菌の除菌療法を行う必要があります。感染により慢性的な炎症が続いた場合、胃がんなどのリスクが高くなるため、注意が必要です。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍

胃の炎症がすすみ、胃粘膜がえぐれてしまったような状態です。症状としてはみぞおちの痛みが多いのですが、悪化した場合、出血して吐血や下血をきたすこともあり、早めの診断と治療が必要です。主な原因としては、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染と痛み止めなどの薬があげられます。

胃がん

胃がんは胃粘膜に発生する悪性腫瘍です。胃がん以外にも、消化管リンパ腫などの悪性腫瘍が胃にできることがあります。ヘリコバクター・ピロリ菌の感染が胃がんの原因となるため、除菌治療後であっても定期的に内視鏡でチェックを行うことが必要です。治療は進行の程度により、内視鏡治療や手術、化学療法などを行います。

機能性ディスペプシア

ディスペプシアとは、胃もたれやみぞおちの痛みなどの症状があるものの、内視鏡にて胃の器質的な異常所見が見られない状態です。胃の機能障害と考えられており、精神的な要因が関係していることもあります。治療としては胃の運動機能を改善させる薬などを服用します。

胃アニサキス症

アニサキスは海産魚介類に寄生する寄生虫です。サバ、アジ、サケ、タラ、イカなどに寄生し、これらを生食することで感染します。劇症型ではアニサキス幼虫が寄生した魚介類を生食後2~8時間して、みぞおちの激しい痛みや嘔吐などの症状で発症します。診断・除去には内視鏡を行います。

 胃の症状の原因としてさまざまな疾患の可能性が考えられますが、重要なのは症状からこれらの病気を診断することが難しい、という点です。胃炎であっても胃がんであっても同じような症状で発症することがあるため、自己判断は禁物です。症状が長引く場合には、医療機関を受診して相談するようにしましょう。

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