コラム
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寒くなり、忘年会や新年会で飲食の機会が増えるこの時期にかかりやすいのが、感染性胃腸炎です。今年も小児を中心に流行が見られています。感染性胃腸炎は、細菌またはウィルスが感染することにより嘔吐や下痢をきたすもので、いわゆるお腹のかぜです。冬季にはとくにノロウィルスによる胃腸炎が多くなります。
嘔吐や下痢をきたし、急性胃腸炎と診断された場合、日常生活ではどのようなことに気をつければいいのでしょうか。
嘔吐や下痢が続く場合、一番怖いのが脱水症です。とくに小さなお子さんや高齢者の場合は注意が必要です。温かくした白湯やお茶を少しずつとるようにしましょう。牛乳などの乳製品、冷たい飲料、コーヒー、アルコール類は避けましょう。吐き気が強く水分が十分にとれない場合は、点滴が必要なこともあるため、医療機関を受診して下さい。
ウィルス性の胃腸炎の場合、抗生剤は効果がありません。胃腸炎を治すのは、自分の免疫力です。症状がある間は無理をせず、しっかり休養をとるようにしましょう。
吐き気が強い場合は、無理をして食事をとる必要はありません(脱水予防のため、水分だけはなるべくとるようにしましょう)。吐き気がおさまってきたら、消化のいいものを少しずつ様子を見ながら食べてみましょう。よく煮込んだおかゆや野菜スープがおすすめです。
排尿が少なくぐったりしている場合や、腹痛が強い、高熱が続くといった場合には医療機関での検査や治療が必要です。早めに受診するようにしましょう。
胃腸炎は人の手から手へ感染することが多いため、ご本人も周りの方も十分な注意が必要です。しっかりと手洗いをして予防しましょう。
ご自身やご家族が感染性胃腸炎にかかった場合は、以上のことに気をつけて療養しましょう。また、普段からしっかりと感染予防をして、胃腸炎にかからないように気をつけましょう。